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[PR] ポイント ギャラクシー バンドやってる友達

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バンドやってる友達

「今度、東京の○○でライブするんですよ」

以前働いていたバイト先にバンドをやっている後輩がいた。仮に佐藤にしておく。佐藤のパートはボーカル。マイクを武器に戦ってる。なんかかっこよさげなフレーズだけどぶっちゃけた話が佐藤の顔面はお世辞にもカッコいいとは言えないレベル。ていうかオブラートをとっぱらうとちょー不細工。僕も汚水とうんこで精製したホムンクルスみたいな顔しているからあまり人のことは言えないけど佐藤それを超えている。キメラだ。

「今度、■■の新譜出ますよ」

まあ、顔のことなんてどうでもいい。バイト仲間に求めるものに容姿と言う項目は(同性においては)存在しないから。佐藤は少し空気読めない上に天然なところがあるけど、人懐っこいし、何より笑顔が絶えない明るい奴だから僕は嫌いじゃない。僕が高校の頃に聴いてもう飽きてしまったバンドの新譜の情報もきっちり教えてくれる。その度に「もう最近は聴いてないよ」と「そんなバンドどうでもいい」をオブラートに包んでアナウンスしているのにおかしいな。佐藤からの新譜情報は止むことをしらない。でも、そんなところも憎めないポイントではある。

「不細工がバンドやるな」

「ロックに顔なんて関係ねえよ」

でも僕はマイノリティ。佐藤の陰口を聴くことが多い。僕は楽器を手にしたけれど人前に出るのがいやでバンド畑に行かなかった畑の人間なのでバンドをやっている人にコンプを持ちつつもあこがれている。であるから佐藤も憧れの対象で不細工がバンドをやるななんて聴くといらっとする。実際はロックになんて歯が浮くようなきざな台詞は飛び出てこなくて反論もせずに苦笑いで済ませる。僕が説教したところで・・・とそんな反ロックを奏でてた。

「今から佐藤が歌うらしいよ」

閉店時刻にいつもならちりぢりに帰るバイト達が椅子に座り佐藤を囲んでいた。「何してんすかー?」と入ると佐藤のライブ開始3分前とのこと。なんとなく公開処刑な雰囲気が漂っていたけど、どんなもんかただ純粋に聴きたかったから僕も座る。

「きめえwww」

佐藤の即席ライブが終わって佐藤が帰った後の休憩室はこの話で持ちきりだった。主観ではあるが、うまかったと思う。カラオケで「おお」って言われるレベルのはるか上を行ってた。ニコ動の歌ってみたでも十二分に通用するだろう。あいつらは馬鹿にしたいだけでそこに単純な悪意しかない。佐藤が歌っている途中も携帯をいじるか下を見て笑いをこらえているかのどちらかだった。

結局そこのバイトはそんなことの積み重ねが辛くてやめた。佐藤を守ってやれない自分が嫌だった。あと可愛い女の子と巨乳がいなかったし、時給安い割りにきつかったし。まあ、やめた理由は乳だね。

「レコード会社と契約しました」

先日道端で佐藤に会った。そして上記の吉報。純粋に嬉しかった。バイトの連中涙目wwwwってなもんだ。「■■の新譜聴きました?」と添えられたときは少しくらりとしたけれど、とりあえずサインねだったらボールペンでいいですかと。天然なのも変わっていない。佐藤の人生は良いほうへ進んでいる。

「・・・・・グスン」

そういえばあの時佐藤がみんなの前で歌ったのはスピッツのホタルだった。僕はそのうまさにまたその歌詞に感動して少し涙ぐんだのだ。僕は涙を見せまいと下をむいて袖で目元を拭ったのだが、視界が良好になった僕の目に飛び込んできたのは開け放たれたズボンのファスナー。僕はばれないようにそっと閉めた。

夢を掴んだ男はあの時歌を歌い、レールに沿って歩く男はそのときチャックをしめていた。こういうところが僕は駄目なのだ。ああ、何か変化が欲しいと思った単純な僕はバンドを始める。俺のためのレクイエムを歌うために。

おめでとう、佐藤。
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僕の台無し話はあと9億くらいあるのでこれくらいで台無しと言ってるようじゃあとが持ちませんぜ。

台無しww

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