カウンター
[PR] ポイント ギャラクシー 序と結から始まる出会い

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

序と結から始まる出会い

【序】
「お兄さん!いい話あるんだけど、ちょっと時間くれない?」

納期が終わって久しぶりにもらった二連休。一日目は地獄みたいな二日酔いを紛らすのに徹して二日目は何もすることがなかったのでジャケットに着替えてふらりと家を出た。気づいたら駅前にいたので電車に乗ってそこそこ大きな街まで。本屋に入って実家に置いてきた好きだった本を購入して喫茶店で読もうとスタバを探しているとグレイのフードをすっぽり被った女が服の裾を引っ張って呼び止めた。

初めての逆ナンでかなりドキッとしたから冷静さをかなり欠如した僕は「スタバに行こうと思うんですけど、ご一緒します?」とエスコートしようとするが彼女は何やら考えている風情。怪しさを感じなかったわけではないけれど主導権を握ればこっちのもんだ。いや、でも童貞の僕には不安要素が多すぎる。主導権なんて握ったことねえよ。スタバの場所も分からない。うーん、やっぱりやめておこうと思い直した瞬間に「良いですよ」と彼女が僕の腕を掴んで僕らはスタバに向かって歩き出す。

初めて肘に感じる柔らかいものに僕の危機感はぶっ飛んで行った。

5分ほど歩いて「実は僕スタバの位置分からないんだすよ」と言うと彼女は笑った。大層綺麗な笑い声であった。「大丈夫です。こっちであってますから」と言いながら彼女が僕の二の腕をニギニギしたんで軽く勃起しかかる。危ない、危ないとなんとか平常心を取り戻そうとしているとスタバが見えてきて安堵。僕がカフェモカを頼んで彼女は抹茶フラペチーノとか言うのを頼んで偶然開いていたソファ席に座る。

さてどうしたものかと頭の中の引き出しを開けて開けて初対面の女の子と喫茶店で二人っきりの時の会話マニュアルを探すのだけれど、全然見つからないからカフェモカを飲んで、飲んで会話がないのをごまかそうと躍起になる。額には脂汗。ていうか、お前が誘ってきたんだから会話くらい提供しろよと彼女の方を見る。

相も変わらずフードをすっぽり被って俯き加減でフラペチーノを飲んでいた。横からウェーブがゆるくかかった茶色の髪が出ていている。そのせいで顔はあまり見えないけれど、なんとなく可愛いんじゃないかと言う期待はもたさえてくれる感じ。声は可愛かったし、なんかいい匂いもする。

「今日はお兄さんに耳寄りな情報があるんです」

彼女が急に顔を上げたのでマジでびびったと同時にデート商法の常套句であるこの言葉を聴かされて落胆した。まあ、でも暇だし、いいかと「へー、なんですか?」と無理やり笑顔を作って返す。

「なんでも言うことを聴いてあげます」

グッバイ、童貞。お前との24年間は楽しかったよ。鼻の下が伸びるのを手で隠しながら「いやいや、何言っているんですか」と笑うんだけど、もういやらしいことしか考えれない。女の体の魅力。宇宙の神秘。相対性理論で頭がいっぱい。顔も名前もよく分からない相手だけれど、いいんじゃないか。21の時にソープで童貞を卒業して死にたくなるほど虚しくなって鏡月片手に泣いたけれど、僕も随分と自分に期待しなくなった。もう今更愛だの恋だのを求めている場合じゃない。オーバーヒートしそうな頭のメモリにそんな議論も持ち上がってきたものだからもう駄目かも分からんね。

「杏さゆりとデートしたいです」

ここでセックスしたいと言えたら素敵なのにと思うのだけどそれを言えないのが童貞の弱い所。正確には素人童貞なんだけど、まあ大差はないか。杏さゆりは学生の頃から好きで確かにデートしたいけれど、現実的な話じゃない。どうして俺はこうなんだろうとネガに入りかけたその時、彼女がフードを取った。優しいウェーブのかかった髪がぱさっと揺れて顔が露になる。

杏さゆり。

杏さゆりが目の前にいた。「びっくりした?」と微笑むさゆりを前に僕はビックリし過ぎて腰を抜かすわ、屁をこくわ、「ぶへっ?べえ?」なんて間抜けな声しか出せない。そんな最悪な状況の中でも生で見るさゆりは可愛くてこのまま死ぬのもなかなか乙なもんじゃないのかなんて思ったんだ。




【結】
日曜日の昼下がり。顔も洗わないでスクラブルエッグを食べながら無駄なことを考え始める。

空を自由に飛びたいな?シット!もっと大事なことがあるだろう。金とか女とかそこらへんの願望をドラに満たしてもらったほうがよほど有益だ。空を飛ぶのは航空機に任せておけばいい。僕なら?そうだな、杏さゆりとデートするね。ファックできなくてもいい。少しだけでも手を繋げれば、それで・・・。

とあまりにも幼稚すぎる願望を切実なまでに胸に抱え込んでいた。大学も四年に差し掛かり後が残されていないと言ったら社会人の主々に後ろから刺されかねないんじゃないかと危惧せざるを得ないが、それでも後がないと主張したい。残り少ない時間をこんな願望を抱えたまま燻っていると言うのはあまりにもタイムイズマネーの理論に反するわけで、僕はアクションにうつる。

訴訟と言う言葉を知っているかい?

いや、もう何も語るまい。この更新を通してさゆりの事務所が動いて法廷で対面する二人。さゆりは僕と恋するどろこか負の感情しかもたないのかもしれないけれど、恋の始まりなんていつも突然だから。出会うのはどこだっていいのだ。慰謝料を払いながら、デート費用を捻出する未来が待っている。

貴重な日曜日の昼を浪費しないで済んだ事とさゆりに会える可能性が出来たことに満足して残りの時間をエロサイト巡りに費やそうと股間を膨らませて僕は更新ボタンを押す。

さゆりとの淡い恋を予感して。


参考:杏さゆり公式HP
スポンサーサイト

Comment

投稿

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://galaxy000.blog123.fc2.com/tb.php/60-58fdcc75

 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。