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[PR] ポイント ギャラクシー 就職活動の憂鬱

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就職活動の憂鬱

「仁成さんっていくつですか?」と言うバイト先の新人の問いかけに少しめんどくささを覚えながらも僕は「大学三年生だよ」と答えた。


よく「いくつですか?」の問いに「何歳に見える?」と問い返す奴がいるけれども、そういう奴は僕が閻魔様になった暁には舌抜いて針の山に放り投げてやろうと思う。閻魔が抜くのは嘘つきの舌だけだけれども嘘つきだとか正直者だとかはどうでもいい。喋る権利すらも剥奪したい。この問いは「自分の評価をしろ。」と言い変えることが出来る。老けているのか若く見えるのか、大人っぽく見えるのか、幼く見えるのか。この後、気まずい思いをするか否かは回答者次第なのだけど、そんな空気にさせるな。でもよく考えれば、年齢を尋ねた方が元凶、悪の枢軸、諸悪の根源なのだ。両者とも舌を抜いて針の山に投げ込んでやる。


大分横道にそれてしまったけれど、そんな僕の答えに質問者はやや驚いてこう言った。


「高校生だと思ってました」

別にこんなことじゃへこまない。人の言うことを全く気にしないような鉄の精神を持ているわけではないし、不感症ってなわけでもない。ただ、少し年齢を下に見られていただけじゃ全然へこまない。最近の高校生は大人っぽい。制服を着ていなかったら何歳か正直分からない。この問答の間中、僕はずっと煙草を吸っていたけれど、高校生くらいになれば煙草の一本や二本吸うだろう。いや、一本や二本どころじゃなく吸う。だから気にしない。「エコーなんて吸うレアな高校生いんのかよ。会ってみたいわ。」なんて笑いながらエコーを吸うレアな大学生は答えていただろう。普段なら。


ただ、最近僕はあることで少し忙しくて少し憂鬱な気分になっていた。いや、そのこと自体が憂鬱な出来事でまたそれが時間を割くものだからまた憂鬱。そんな具合。あることってのは僕が大学三年生であることと今、季節は秋であること、この二つを知っていればあほでも分かる、いや、さすがにあほは分からないかな、どうなんだろ。ああ、また横道にそれてしまった。あることってのは就職活動。


生きるためにはお金が必要てなことはそれこそあほでも僕でも知っていてそのためには働く必要がある。フリーターでも食べていくことには事欠かないだろうけど、汗水たらして働くからにはそれなりのお金が欲しいわけで。だから就職活動を成功させる。すなわちそれなりの企業から内定を勝ち取る必要がある。


そのためにはそれなりの努力であったり、○○であったり・・・と言った具合に色々羅列したいのだけど、正直就職活動の全容が見えてないから羅列できない。ただ努力の他に容姿、ルックスが必要じゃないかななんて考えている。いや、やっぱり、それなりに必要にしておく。これはなんでそう思うかって大型掲示板で「書類選考の団塊だと不細工は落とすってのがあるらしいぞ('A`)」なんて書き込みを見たから。俗に言うソースは2ch。ソースは2ch(笑)って奴。2chの情報なんかに踊らされるのなんて馬鹿だと思う。目の前に自分がいたら間違いなく罵ってる。でも、正直2chですらすがりたいし、第一印象を判断するのに容姿と言うのは重要なファクター。

就職活動への不安。それは常に分厚い暗雲のように心の中に立ち込めている。

そんな状況での「高校生だと思っていました。」と言うデリカシーとかそういう類のものが全くない発言。へこむだけの威力はなかったけれど、気にさせるだけの威力はあった。でもいつまでも気にしていたらあのデリカシーのない新人に負けたような気がするから僕はこの問題についてどうするか思案した。

椅子に座り、机に肘をついて頭を抱えて「ううむ」と呟く。その姿勢のまま静かに目をつむると数分後すやすやと眠る僕がいた。日頃使わない脳みそは僕に明確な答えをくれはしない。

時間はまだあるし、ゆっくり考えればいい。眠かった僕は無理に理由をつけて僕は布団にもぐった。時間がないから焦っているというのに。


それから数日後、友人に呼び出されて僕はファミレスへと足をむけた。正直気が乗らなかった。友人との会話にいつも中身はない。そしてたいして楽しい会話でもない。「だっりい。」と心の中でひたすら念じながら原付に乗っていた。でも、予定は何もなかったし、家にいるのがそれはもう退屈でしょうがなくてこのままじゃ、退屈死するなじゃないかとか考えているときに声がかかったから。僕はファミレスに行くことにした。

ドリンクバーからコーヒーを持ってきてポテトをつまみながら適当に話をする。案の定中身がない会話。あいつは今、何をしているとか、彼女欲しいとかそんな具合。家に帰って風呂に入ったら頭の片隅にすら残っていない。そんなゴミのような会話の中でただ一つだけ。ただ一つだけ光輝く言葉が友人の口から飛び出した。

「あー、彼女欲しい。どうやったらもてるんだよ。大人っぽいのがもてるのか?ヒゲでも生やすかな。セックスー」

この会話の中で一番重要な部分は友人に彼女が出来るかどうかではないのはあほでも分かると思う。横道に逸れることを許してもらえるのならば出来ないと断言しておこうとp網。ヒゲを生やせば大人っぽく見える。これが一番大事。負けないこと、投げ出さない、逃げ出さないこと、くじけないことよりも今この駄目になりそうな状況で一番大事。わらにもすがりたかった僕はヒゲを生やすことにした。

ただヒゲを生やすにしても生やし方がある。さすがにチャップリンのようなヒゲにするわけにはいかないし、不精髭にするわけにもいかない。どんなヒゲを生やすか考慮する必要がある。一番似合った髪型ならぬヒゲ型にする必要がある。だから僕はヒゲ型をネットで調べて洗面所にて自分の顔をマユペンで黒く塗った。

数分後、僕は勝利を確信した。鏡の前でボーントゥーヒゲと叫んだ。早い話がヒゲ似合いすぎ、俺。乗ってきた僕はヒゲのみじゃ飽き足らず、眉毛とかも書き始めた。

数分後、そこには両津と筋肉マンがいた。調子にのった僕は眉毛をつなげて額に肉と書いた。ジャンプのヒーローの合作。これで就職活動がなんとかなるわけないのだけど、この格好で証明写真をとるわけではないし、面接に行くわけではない。ありきたりな落書きだったけど、勝利に浸った僕は笑った。

数日後、僕は街にいた。隣には彼女。僕の頬にはヒゲが鎮座していた。幸せな時間をこれでもか、と言うまでに味わった僕は家に帰ってすぐにヒゲを剃った。彼女に「ヒゲどうしたの?ヒゲ在ったらチューするとき痛いよ。」と言われたから。


問1.彼女とキスできなくなったらどうしますか?

答え.死にます。


この記事を読みながら「ああ、こいつどうしようもないくらいの馬鹿だ。」と思っている方が数名。と言うか読者の方全てが僕に対して冷たい視線を投げていることだろうと思う。たまらない。

ああ、分かってる、分かっている。洗面所でマユペンで顔をペイントしてるとき、いや、ファミレスで友人の話を聞いているときから、いや、その前から気づいてた。就職活動する時に身だしなみを整える。すなわちヒゲを綺麗に剃らなければならないなんてことは分かってた。分かっていたけど、前途したと通り藁にもすがりたかった。

「さて、どうしたものか」

振り出しに戻った僕は机に肘をついて頭を抱えてまた静かに眠った。
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