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[PR] ポイント ギャラクシー 彼女はペヤング

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彼女はペヤング

「女子よりもむしろ男の方がロマンチックだ」とたまに聴く。僕もこの論を主張する。今日はこの論を証明するサンプルになる話をしたいと思う。




彼女の瞳を見つめていると僕はいつも余計なことまで話してしまう。そう早い話が失言。瞳が言葉を吸い込んでいるような気がするって言うのはこじ付けに過ぎないのだけど、その日もそうだった。


「君は僕にとってペヤングだ」

僕は「またやってしまった。」と思って彼女から目を逸らして煙草に火をつけた。彼女は「ふふっ。」と下をむいて笑ってすぐに僕の方を見て「どういう意味?」と聞いた。

顔を動かさないまま彼女のほうを見ると彼女は透き通るような笑顔で僕は少しくらりとした。

彼女の方を見ないまま煙草をふかしていると彼女は諦めたのか話を変えたので僕はようやく彼女のほうをむいた。その日、ペヤングの話が出ることはなかった。


数日後、彼女と手をつないで街を歩いていた。僕はボーッとゆっくり歩いて、彼女はショーウィンドウを見つめながらやっぱりゆっくり歩いた。

急に彼女が僕の方をむいて

「ねえ、この前の君は僕にとってペヤングだってどういう意味?」

僕は焦った。言わないほうがいいのではないか。そう思った。


実はこの「僕にとってペヤングだ」と言う言葉は正確じゃない。「君と僕の関係は僕とペヤングの関係のようになるかもしれない」こちらのほうが正しい。僕とペヤングの関係が生まれたのは確か、去年の夏だったと思う。でも去年の夏の話をする前に2年前の春の話をしなければならない。


2年前の春。3月に高校を卒業して大学に入った。

まだ授業が始まって間もない頃、なんとなく一緒にいるようになった友人といえるかどうかも分からないクラスメイトとコンビニへ昼食を買いに行った。僕はカップやきそばを食べることにした。いつもはUFOばかり食べていたのにその日は違った。そうペヤングを手に取った。何故ペヤングを手に取ったのかは思い出せない。華やかな大学生活を夢見て浮き足立っていたせいかもしれない。


それから僕らはいつも一緒だった。昼食、夕食、夜食。朝食にペヤングを叩き込んだこともあった。朝帰りした時に最寄り駅近くのコンビニの前でうんこ座りで出勤途中のリーマン片目にペヤングを食べたのもいい思い出だ。


未来永劫、僕らのこの関係は続くと思っていた。でもそれは案外簡単に壊れた。


話は大学生活も今までの学生生活の延長で僕の学生生活はどうあがいたって灰色なんだとようやく分かった頃へ飛ぶ。そう、去年の夏。

大学と家の往復で必修の講義だけ受けてちゃっちゃと帰って家でネットの繰り返し。ちなみに昼食はやっぱりペヤングだった。

その日もいつもと同じで退屈な講義を受けてペヤングを食べて帰ってパソコンをつけた。いつもと違ったのはwikipediaでペヤングの項目を見たことくらいだった。でもそんな些細の出来事はその日を特別にするに十分に値する出来事でなんでそうかって言うとペヤングの名前の由来が「若い(ヤング)男女二人(ペア)で食べて欲しいから。ペアとヤングを足した。」ってなセックス臭漂うものだったって気づいてしまったから。

ヤラハタ直前の喪男だった僕はそれがいたく気に入らなくて勝手に「裏切られた。」なんて考えた。いや、実際に裏切りだ。例えば、ペヤングのパッケージがもうちょっとオシャレだったり、ラブい感じだったりするなら分かる。でもあの地味なルックスでその由来を図り知ることはできないと断言できる。カップル向けよりも独身向けにしたほうがピンとくるものがある。


それから僕はペヤングを一切口にしなくなったかと言えばそうではない。名前がくそったれで
も味には変わりない。ペヤングの本質は保たれたままだから。

冒頭の「君は僕にとってペヤングだ。」これはもしも彼女に裏切られたとしてもきっと僕は彼女のことが好きだと言う意味だった。「そんなときが来るとしたら」そんなことを考えて僕は寂しさに殺されそうになった。


これを彼女に全てぶちまけると彼女はすごく笑って「安心した」と言った。


それからすぐに続けて

「いやー、ペヤングってどういう意味か分からなくなって男友達に相談したんだけどねー。そいつがカップラーメンオナニーなんじゃね?お前は気持ちいい。とかすごい断片的なんだけど、まあ、そんなこと言ってたからそういう目で見られているのかと思った」

と言ったから僕は噴出して顔を鼻水まみれにした。


これを女子よりもむしろ男の方がロマンチックだ論を証明するためのサンプルとして提出します。
彼女をペヤングに例えたことについてはまた今度話し合おう。
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